チャレンジその2-2





胸と耳を容赦なく嬲っていたら三橋の足元が覚束なくなってきたのがわかった。
膝の力が抜けてんだ。
なので歩けなくなる前にと、一度口と手を離して腕を掴んで強引に引っ張った。
有無をも言わさずベッドの傍まで歩いていって (オレんちと違って歩きでがあるよな)
えいっとばかりに押し倒した。

「阿部く・・・・・・・・」

ここにきて三橋が少々慌てたような声を出したけど
無視して伸しかかってシャツのボタンを外し始める。

(あ、これこないだはできなかったんだよな。 やっぱ楽しいな・・・・・・・・・)

と思ったところで三橋に手を掴まれた。 なにすんだよ。

「なに」
「・・・・ダ・・・ダメ・・・・・だよ・・・・・・」
「何で?」  

わかってたくせに何言ってんだ。

「だって・・・・いつ帰ってくるか・・・・・」
「まだ平気だよ。」 
「・・・・・・・・・・。」
「大丈夫。 ちゃんと時計見るから。」

言いながら三橋の手をどかす。 簡単に外れたところを見ると抵抗は本気じゃない。
ボタンの続きをゆっくり外しながら顔を見たら目を瞑っていた。
頬が上気してて睫がかすかに震えている。
まるで煽っているみたいな様子に(本人無意識だろうけど) また体温が上がってしまった。
全部外し終わってシャツの前をはだけてTシャツもたくし上げて胸を露にした。

(うわぁこれめちゃめちゃ色っぽい・・・・・・・・・・・)

三橋が目を開けて何か言いたそうな顔をしたけど
構わずに胸の先端に口をつけて強く吸ってやった。

「・・・あっ・・・・・・・・」

そうそう、気持ちいいだろ?
もう何でもいいやって気になるだろ? てかさせてやる。

でも三橋はまた僅かに抵抗した。 ほんの少しだけ。 (というか例によって逃げようとしたのかも)
オレの肩に手をかけて離そうとした、けど、その力はいかにも弱々しい。
おかげで余計燃えちゃった。 
(だから逆効果だっつの!)
本当に嫌ならもっと本気でやんないと。 煽るだけなんだけどな。

抵抗はすぐにやんだ。
オレがすごい集中力でもって (勉強にもこれくらい集中できればという勢い)
三橋を気持ちよくさせることに専念したから。
前回で感じるってわかっているトコロを順番に的確に攻めていく。

「・・・・・は・・・・・・」

三橋が顔をのけぞらせて喘いで、それから慌てたように口を塞いだ。
でもオレもそれを止めなかった。
ヘタにやめさせるとまた唇をすげー勢いで噛み締めそうだし。
今日は何しろあまり時間がないし。
それにその方が体もあまり逃げないような気がする。

三橋は必死で口を押さえて我慢しているようだけど、隠しようもなく息が乱れてくるのがわかる。

「・・・・・・ふ・・・・・・・」

耐え切れずに漏れる吐息が色っぽい。
ヘタに声を我慢すっから余計に苦しいんだと思うんだけど。
でもそう言ったところで 「じゃあ我慢しない」 とはならないだろうから言わない。
黙ってどんどん煽ってやる。
三橋が僅かに身を捩りながら快感に耐えている様子を見ているだけで
オレの方ももうどんどんヤバくなってくる。 破裂しそう。
霞みそうな自制心を必死で保ちながら念仏のように 「時間制限」 と
心の中で繰り返したりなんかして。

そのうち三橋の顔が真っ赤になって目がとろんとしてきて
息が完全に上がってて全然正気じゃなくなってきた。 よしよし。

下半身を撫でてみる。

「あっ・・・・・・!」

よし! 大丈夫。
もうすっかり張り詰めて熱くなっているそれを布の上からそろそろと揉んでやったら
いっそう切なげに喘いだ。

「ん
・・・・・・・・・・・」

相当きつそう。(オレもだけど)  学生服だからあまり余裕もないし。
というわけでベルトを外しにかかった。
途端にまた抵抗が始まった。 まだ理性が残ってんのかくそっっ

「あ、阿部・・・くん・・・・・・・」
「なに?」
「・・・ィヤ・・・・・・」
「いや?」

オレはわざと大げさに悲しげな顔をしてみせた。 いやマジでちょっと悲しい。
つーかここまでしといて抜かずに済ませるなんて無理に決まってんじゃん。 お互いに。
ホントにヤなのか?

「ヤ、じゃない・・・・けど・・・・・・・」
(良かった・・・・・・・・。 じゃあいいじゃん!)
「お母さんが・・・・・・・・」
(あーそれか。 それね、うん。 確かに落ち着かないよな。 けど)

「でもまだ時間あるぜ?」
「・・・う・・・・・・」
「大丈夫だよ。」
「・・・・・・・・・・。」  
もう一押し。
「早く済ませるからさ。」  ホントか?オレ。

でも抵抗がやんだんでそのまま えいやっとばかりに全部脱がしちゃった。
気持ち協力してくれたってことは三橋もその気になってるんだろう。 そういうことにする。
ぷるん! と飛び出た三橋のモノに 「お久し振りv」 なんて心の中でご挨拶する。
シャツはそのままにしておいた。 何となく。

この前と違って少し明るいから (電気は最初からつけてないから薄暗いとはいえ) よく見える。
三橋の恥ずかしそうな表情も丸見えで。
今日は三橋もこないだみたく逃げようとしない。
それは多分慣れたわけじゃなくて、無駄に時間をくって
途中で親が帰ってきちゃったら、て心配してるんだろうな。
だって も の す ご く 恥ずかしそう。
でもオレの視線に気付くと慌てたように腕で顔を覆ってしまった。
(やっぱり・・・・・・・・・・・・)
けど今日は外さない。 時間もねーし。

手で中心を包んで軽く扱いてやった。 すでに先端が濡れている。

「あっ・・・・・んぁ・・・・・・」

声と同時に大きく身を捩った。 壮絶に色っぽい。
こういうのって 「悶える」 ってんじゃないかな。
残っていた僅かな理性がどんどん薄れていくのが自分でもわかる。
時間制限ありだぞオレ!!

(あぁ、でもしたい。 挿れたい。 欲しくて気が狂いそう。)
(・・・・・ダメ、 かな・・・・・・・・・・)

衝動的にそう思って太腿に手をかけて少し広げた。
途端に びくり! と足が震えて閉じようと、力が入るのがわかった。
それを許さずにまた足の間に体を移動して、
閉じようとする白い足をさらに大きく広げさせた。 (あぁぞくぞくする・・・・・・・)
それからそうっと手を奥に移動して、「そこ」をまさぐった。
三橋の体全体が派手に震えた。  続いて焦った声が。

「あ、阿部、くん・・・・・!!」
「なに?」
「・・・あ・・・・・あの・・・・・・・」
「うん」
「・・・・・・・・えと・・・・・・・・」

顔を見ると目だけ出してオレを見てる。
もうまっかっかで、すごく言いづらそう。
何を聞きたいのかはよくわかる、からオレから言ってやった。 

「今日は挿れたいんだ、けど。」  

声が掠れた。
三橋の目に 「やっぱり」 という色と少々の怯えと、あとよくわからない何かが浮かんだ。

「ダメ・・・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・。」

ダメかもしれないな、と思った。 何しろ今日は予定外だし。
もしどうしても三橋が嫌なら無理強いすんのはよそう。  残念だけど。
すごくすごくすごくしたいけど。 でも。
三橋もしたいって思ってくれないんなら意味がない。
体だけ気持ち良くなっても、それじゃあ全然意味がないんだ。
多分、まだダメ、だろうな。

なんてやや諦め気分で考えていたら蚊の鳴くような声が聞こえた。

「・・・・・いい、よ・・・・・・・・」
「え??!!」

瞬間ぽかんとしてしまった。

いいの? マジで??  すげぇ嬉しいんだけど。
ホントにいいのか? オレ、きっと途中でやめらんないよ?

「本当に?」

思わず確認しちゃう。

「うん・・・・・・」

何だかすぐには信じられなくて呆けてしまった。

ココロの準備とか要らねぇの? 
あ、でも何回か聞いておいたのが良かったのかな。
三橋もちゃんと考えていてくれたのかな。    マジで、嬉しい。
と、長々と感動に浸っている余裕はないんだっけ。

「ジカンセイゲン」を思い出して我に返ったオレは
三橋の気が変わらないうちにと (つーか何だか実感が湧かない)、
両膝を立てさせてから改めて後ろをそうっと探ってみた。  三橋はぎゅっと目を瞑ってしまった。

(固・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

こんな小さなとこに入んのかな。 無理ぽいんだけど。 とりあえず指を、
とそこまで考えてオレは楽しいことを思いついた。
三橋は嫌がるかな。 でもやりたい。

「あのさ」

言いながら三橋の顔から腕をどけて口元にオレの右手を持っていく。

「へ・・・・・・・?」
「舐めて」
「・・・・・・・・・?」
「オレの指舐めて」

いきなりまた真っ赤になった。 それまでも赤かったけどそれ以上に。
それからおろおろと目を泳がせた。
けどオレの目を見て観念したようにぎゅっと目を瞑るとおずおずと口を開いた、ので中指を入れる。
三橋の柔らかい舌が指に絡まった。

(うっっ!!)

不覚にも、オレは慌てた。 何だこれ。 すげぇ気持ちいいんだけど。
指ってこんなに感じんだ。 知らなかった。 今度こいつにもやってやろう。
おまけにオレの指を口に含んでいる三橋の顔がやけに色っぽい。 (というかエロい)
何だかそのままにしてるとまたアっというまにヤバくなりそうなんで
適当なところで抜いてやった。 三橋は大きく息をついている。

すぐにそこに持っていって入れて     みた    んだけど。

(・・・・・・・きつ・・・・・・・・・・・・・・・)

ちらりと顔を見るとすごく変な顔してる。  目瞑ってるんだけど。
気持ちいいって顔じゃないよなこれは。   当たり前か。
とにかく無理矢理根元まで入れてみた。

「ひっ」
「・・・痛い?」
「・・・・ちょ・・・っと・・・・・・」
(だろうな・・・・・・・。 えーと困ったな・・・・・・・)

やっぱ指を舐めたくらいじゃダメだ。
そう判断して一回抜いた。 三橋が安堵のため息を漏らした。 ちぇ。

やっぱりローションがいる。
実はゴムは持ってんだけど。 一個だけ。 財布の中に。 何となく。
けど流石にローションなんて持ち歩いてない。
家にはあるけど。 (前用意したやつが。 使えなかったけど。)
こういうのは想定してなかった。 今度からは持ち歩こうかな。
考えてみれば使う相手は三橋以外いないんだから、ゴムだけ常備してても片手落ちなんじゃん!
けどローションを持ち歩く男ってどうよ。

(・・・・・・・・じゃなくて!!!!)

とにかく今。 今どうするかだ。  何かないと無理だろこれ。 ハジメテなんだし。

(・・・・・そうだ!!)

オレはいいことを思いついた。

「ねえ、あのさ」

三橋がうっすら目を開けてオレを見た。

「サラダ油ない?」
「・・・・・え・・・・・?」
「・・・・・・・。」
「なんで・・・・・?」
「えーとだからさ、潤滑剤代わりに」

三橋の顔がまたまた真っ赤になった。

と思ったらその後すーっと青ざめた。
















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