連絡網





ある日教室にいた泉のところに水谷が来た。

「花井からの連絡網」
「連絡網?」
「うん、電話じゃないけど伝言で連絡網。」
「・・・・??? 何て?」
「今後部室を開けるときは必ずノックすること。」
「はぁあ? ノック?」
「そう。 ノック。」
「何で?!?」
「さあ・・・・・・・・。」
「ワケわかんねーな。」
「オレも理由を聞いたんだけど。」
「何でだって?」
「おまえらのためだとか何とか・・・・」
「・・・ますますわかんねー・・・・・」
「ま、とにかく次のヤツに回してな!」
「・・・・・わかった・・・・・・」
「あ、そうだ! 大事なこと忘れてた。」
「なに?」
「この連絡網は、阿部と三橋は飛ばして回すんだと。」
「はあ? 何で?」
「知らねーよ! じゃ、伝えたぜ!」

泉はさっぱりわからなかった。



野球部主将は今日も人知れず苦労しているのだった。









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