ある日の消耗
             * 「伝説」のアベさん。 「晴れのち雨」 の後日談






「花井・・・・・・・」
「言うな田島」
「まだ何も言ってねぇじゃん。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「あの、ずーっと前歩いてんの、阿部と三橋だよな。」
「言うなっつってんのに・・・・・・」
「なんで言っちゃダメなんだよ?」
「・・・・・・・・なんとなく」
「傘でわかりにくいけど、あの後姿はそうだよなきっと。」
「・・・・・・だな。」
「三橋、傘忘れたんかな。」
「・・・・・・多分」
「相合傘だな!!」
「そうだな・・・・・・・。」
「良かったなー、阿部」
「まぁな・・・・・・・」
「・・・・・あ!!」
「あ・・・・・・・」
「今さ!」
「黙れ」
「あいつら傘に隠れてキ」
「言わなくていいってば!!!!」
「そうかー1本だとああいうことができるなぁ。」
「・・・・・・・・・・。」
「あれ? 立ち止まった」
「・・・・・・・・・。」
「あ」
「・・・・・・・・・。」
「今またしてねえ?」
「オレ別の道行こうかな・・・・・」
「何で? 面白いじゃん!」
「面白がるなよ・・・・・・・・」
「あっ!」
「うっ」
「傘落とした!」
(落とすなよぉおお阿部!!!!) 「・・・・・・・・・・。」
「でも気付いてないぽいな・・・・・・」
(気付けよ阿部ぇ!!!!) 「・・・・・・・・・・・・。」
「花井、顔が赤いぜ?」
「オレは別の道行くからな!!!」
「あ、でも傘拾った」
「・・・・・・・・・・。」
「歩き出した」
「・・・・・・・・・・。」
「あれ? でも道違くね?」
「・・・・・・・・・・。」
「あっちにあるのは確か」
「・・・・・・・・公園だな」
「そうだよな!!」
「・・・・・・・・・・。」
「何しに行くんだろ・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・。」
「オレついて」
「や め ろ!!」
「え、 いーじゃん」
「オレは行かねーからな!」
「ちぇっ」
「ちぇ、 じゃない!!  ・・・・ったく阿部のヤツ・・・・・・」
「ホントにしょーがないな阿部は!」
「そうだよな・・・・・・・・」
「落としたら三橋の肩が冷えるじゃん!」
「そこかよ!!!」
「え? そこ以外になんかある?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」






今日も花井くんは部活以外のところで無駄に消耗しているのでした。














                                           了 (NEXT

                                           SSTOPへ








                                                    野望達成オメデトウ (・・・。)