思惑







もう何回もしてるのに。

おまえ 本当に、なかなか慣れねぇな。

そういうとこも好きだけど、 さ。

しかも未だに少しだけど怯えたような顔することもあるしなぁ。

そういう顔されるとこっちは傷ついたり煽られたりで
密かに大変なんだけど、それもわかってねーんだろうな。


そんな顔しなくても。

オレがおまえにひどいことするわけねーじゃねぇか。

・・・・・・・・たまにはちょこっとするけどさ。






思い切り優しくしてやるよ。

じっくり丁寧に 「イイ」 ところを攻めたてて感じさせて、

理性なんかどっかに飛ばして、

たくさん喘がせて啼かせてやるんだ。





そして

もうオレなしではいられない体になっちまえばいい。

そうすれば。

おまえは絶対にオレから離れられない、 だろ?




三橋、



だからうんと


優しくしてやるよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・












○○○○○○○○

オレはその時大抵いつも目を瞑っているんだけど。

だって目を開ける余裕なんてまるでない。

けど時には、頑張って開けることもある。

阿部くんの黒い目が じぃっとオレを見ている。

普段とは全然違う目で。

その目を見るとますます煽られて体が熱くなる。

気持ち良過ぎてどうかなってしまいそうで、 慌ててまた閉じて、 しまう。



でも、たまに。

阿部くんも目を瞑っていることもある。

少し眉をひそめて、僅かに口を開けて荒く息をついて。

すごく色っぽくて、見とれてしまう。




そして嬉しくなるんだ・・・・・・・・・・・・・・・

オレの体、  気持ちいい・・・・・・・・・・・・・・・?

柔らかくもないし。    きれいでもないけど。

・・・・・・気持ち、 いい・・・・・・・・・・・・・・?






それからぼんやり考える。

他の人なんか、もう要らないって、

阿部くんが思ってくれないかな。

それくらい良ければ、どんなにいいだろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・




自分でもバカだなぁっ て思うんだけど、

つい、そう願ってしまうんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・
















                                          思惑 了

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