幸福で、切ない








オレの下で三橋が善がる。





息を荒くして頬を染めて、体を震わせて、身も世もないように全身を捩らせながら

でもそういう自分を抑えようと、必死になっているのが  わかる。

そんな三橋を見下ろしながら容赦なく、三橋の 「イイところ」 を
ゆるゆると突いてやる。


耐え切れないように喉を晒して 切なげな、悩ましげな声を漏らす。
瞑った目から涙が零れて、薄く開いた唇からは抑えきれない喘ぎ声が
とめどなく 溢れ出す。


「あ べ   くん」


震える声で呼びながら オレに手を差し伸べてくる。



そんな三橋が愛しくて。

愛しくて愛しくて死にそうな気分になる。




オレの気持ちを、 もっと感じてほしくて

ますます追い詰めたくなる。

こんな手段でしか表現できないから。






もっと、 感じて。   三橋。

オレの気持ちを     感じて。






溢れ出してくる想いは  言葉にできない。 

どんな言葉にしても伝えきれない。


伝えてやりたい のに。







それはいつも



気持ち良くて     幸福で     切ない、      瞬間。


















                                        幸福で、切ない  了

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