オマケ





「何だか阿部、今日機嫌いいなー」

そうつぶやいたのは泉だ。

「うん、不気味だった」

応じた花井は、遠い目をしている。
言葉の内容に引っ掛かった泉は突っ込んだ。

「不気味、て何。 なんかあったわけ?」
「あー・・・・・・大したことじゃねーけど」
「何だよ?」
「昼休みに弁当食った後で、なんかさ、小さい包みを取り出して」
「包み?」
「うーん、ホイルに包んであった」
「ふーん」
「それをやけに嬉しそうに眺めたりしてるもんだから、つい聞いたんだよな」
「・・・・・なんだった?」
「三橋から貰ったチョコだっつんだよ」
「・・・・・・・へえ」
「しかもそれを食う時の顔がまた」
「あーわかった、もういいよ」
「・・・・・・・やっぱ昨日貰ったんかな」
「だろうな」
「だよなあ・・・・・」
「ようやくってやつか・・・・・」
「いやそれが違うんだ」
「はあ?」
「貰った理由が福引がどーたらで、貰いすぎたのがどーたらとか」
「・・・・・・・・・・・あ、そ」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」

沈黙が降りてから、泉はおもむろに口を開いた。
どうせ今さらなことだけど、いろいろと把握しておくのも
キャプの義務の1つだろう。  気の毒だけど。

「三橋も阿部に貰ったらしいぜ?」
「え、昨日? チョコを?!」
「んー チョコのケーキだっつってたけど」
「それなら」
「や、こっちは親戚からの土産がどーたらだった」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」

2人は黙って顔を見合わせた。
2つの出来事の意味を確認する必要もないし多くを語りたくもない、
と双方の目に同じ気持ちを認めてしまったけど。

「・・・・・・・・あいつらって、何で気付かねーんかな」

うっかりボヤいた花井に、泉はため息で応えたのである。









                                         了

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                                                   似た者どうしだから。