オマケ





花井はいつもの時間に学校に向かいながら
2人は朝練にちゃんと来るかなと考えていた。
いや来るのは間違いない。
ちゃんとしているかどうか。
阿部の顔がシカバネのようだったり、三橋があからさまにびくびくしていたりしてたら・・・・・・
と想像して、少なからずげっそりしてため息をついた。

(あいつらのことでは、ため息ばかりついてる気がするな・・・・・・。)

部室に行ったら阿部も三橋もいなかった。 田島が今日も元気に騒いでる。
いつもの日常の光景。
まだ始まりの時間にはなってないので、グラウンドを整備する。

ぽつぽつと他の連中が来始め開始時間近くなって、花井がそろそろ心配になってきたところで
2人がそろって部室から出てくるのが見えた。
何か話しながら歩いてくる。

阿部が軽く笑いながら三橋に帽子を被せてやっている、その時の
一瞬の三橋の表情と阿部の横顔が見えてしまって
花井は知らず赤面した。

(あ、あいつら・・・・・・・・)

見てるこっちが恥ずかしいぜまったく と思いながらも
ホッと心から安堵している自分にも気付いていた。


阿部が何気なく近くまで寄ってきて、何か言いたげな顔をしている。
一応報告でもしてくれるつもりなのか。
もうわかったからいいよ とばかりに
「良かったな!」 と背中を思い切り叩いてやった。
やり返されるかと思いきや 「ありがとな花井」 なんて言われちゃって、
うへえ、 と内心でつぶやいた。

「まったくやってらんねーぜ・・・・・」 

ぼやきながらも

ぎくしゃくしてる2人にハラハラするよりも
幸せな2人にあてられてるほうがいい。   ずっといいよな、うん。


と花井は思った。









                                                    了(後書きへ
                                                     ウラの説明もこちらに。

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                                                  花井くんもお疲れ様でした。